卒業生の活躍 – 13回生 草間朋子さん  - 

松本蟻ヶ崎高校 同窓会

 

第49回フローレンスナイチンゲール記章の受賞

昭和35年度卒業の草間朋子です。

高校卒業と同時に上京してしまい、ふるさと松本とは疎遠になっておりましたが、今回、同窓会のみなさまとご連絡させていただく機会をいただき、青春を過ごした高校時代、美しい山々に囲まれた松本平を懐かしく思い出しております

高校の恩師の先生の勧めで、東京大学医学部衛生看護学科(現在、健康総合科学科)に進学し、大学卒業後は東京大学医学部放射線健康管理学研究室において、放射線の健康問題に関する教育研究に35年近く従事してきました。平成10年からは、大分県立看護科学大学の学長として招聘され看護教育に従事し14年間を大分県で過ごしました。
  この度、看護職にとっては最高の栄誉ある賞とされているフローレンスナイチンゲール記章(FNM)をいただくことができました。FNMは、1920 年に、フローレンス・ナイチンゲールの生誕100周年を記念して創設された記章で、紛争や災害時の看護活動、公衆衛生や看護教育などに多大な貢献をした世界各国の看護師の中から2年に一度、赤十字国際委員会((ICRC)によって受賞者が選考されます。現在までの受章者は1,580名(日本人は115人)だそうです。看護職としての実践経験の浅い私がFNMをいただくことができたのは、「放射線看護」と「ナースプラクティショナーの教育」に関わる活動が評価された結果でした。「放射線看護」は、日本が世界に先駆けて取り組んできた課題であり、広島・長崎の原爆被爆、福島の原子力事故を経験した日本だからこそ、今後も世界をリードしていく必要があると思っております。「ナースプラクティショナー(診療看護師)」は、「大学院修士課程における看護教育の成果を社会へ還元」するために「自律した看護職」を育成し、患者さんたちによりタイムリーな診療を公平・公正に提供できることを目指して、全国に先駆けて大分で初めて取り組んだ課題でした。2つの課題ともに、発展途上の課題ですので、気力・体力が続く限り尽力していくつもりでおります。

「努力は必ず実を結ぶ」をモットーに60年近い職業人としての人生を送ってまいりました。

同窓生の皆さまのご活躍、健勝と、同窓会の更なる発展を祈念しながら、人生100年時代を過ごしてまいります。

草間朋子(大分県立看護科学大学名誉学長、東京医療保健大学名誉教授)

■2023年11月11日開催の 関東支部総会に向け寄稿下さいました■